月山下山後、山形駅でシマチマおいちゃんと合流した私達は 途中コンビニで夕食と翌朝食を調達をして 今夜の宿の道の駅にしかわへと車を走らせ、隣接している水沢温泉で汗を流した。 道の駅にしかわ駐車場で夕食をしながら、翌日のコースの相談をする。 当初計画では日暮沢小屋~大朝日小屋(泊)~竜門山の時計まわりで周回予定でした 二日とも晴れなら問題なく歩けるのですが、 二日目(28日)は雨の予報 晴れの間に展望の稜線を歩いておきたい それならば半時計まわりで、日暮沢小屋~竜門山~大朝日小屋(泊)まで行っておいたほうがいいのでは コースタイムは7時間10分 少し早く出発すればなんとか小屋に着くだろうということで 寝床に着いた。 |
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----------------------------------------------------- 第1日目(9/27) 大朝日岳へ 3時に起きて まだ暗い4時すぎ日暮沢小屋をナビにセットして道の駅にしかわを出発 国道112号線-県道27号線-大井沢温泉をすぎ 根子から根子川に沿って真っ暗な中ライトを照らして林道を走る。 どんどん進んで行くとライトの先に沢が見えた。 日暮沢小屋まで沢を渡るところはなかったはず、 道をまちがえたと思いしばらく引き返すが、 分岐はないし、GPSを見るとこの道で合っている 辺りも明るくなり、道もはっきりしてきた。 先ほどの沢まで来ると、カーブして道が続いていた。 夜明け前で暗く車のライトだけでは状況が判断出来ませんでした。 そのまま車でも行けるのですが、翌日が雨の予報なので、増水して通れなくなったらいけないと 手前の少し広くなったところに駐車することにしました。 5時50分準備を済ませ歩き出します。 |
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この沢が暗くててっきり川が流れているので車は進めないと思って引き返したのでした。 靴が少し濡れますが歩いても渡れますし、車も進めます。 渡ったところで、車のロックをし忘れていたのに気が付き、ロックして戻ってきたむらくもが歩いてきます。 しかし下山した時、まさかでした。 まもなく日暮沢小屋(標高620m)に到着 数台の車が駐車しています。 |
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5時55分小屋の裏手にある案内板に従って、登山道に入って行きます。 まもなく尾根の急な登りが始まり、木の根っこの階段を一歩づつ登って行きます。 むらくもは昨日の月山の疲れもなくどんどん登って行きますが、 私は、月山の登りでなぜか筋肉痛が出て、今日は足が重い その上小屋泊まりなので、シュラフや食料に水等ザックも重い ヒメコマツやブナの尾根道をゆっくり登って行きます。 |
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6時34分 登り始めて30分程経つので最初の小休止です。 10分程休憩後歩き始めると、次々とクチベニダケが現れました。 花がないので、可愛いクチベニダケに元気をもらいます。 |
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7時48分 少し開けたところに出ると、月山方面が見えます。 ログを見るとこの辺りにゴロビツの水場があるようなのですが… |
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少し進むと消えかけた案内板に「ゴロビツの水場」と書かれているようです。 ここの水量は少なく、夏場は期待できないかも ここから竜門小屋まで水場がないので、必要なら補給 私達はそのまま通過します。 |
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やっと咲き残りのお花を見ることができました。 ・ミヤマキンポウゲ ・オニシオガマ ・チョウジギク(え~ちゃんに教えていただきました) |
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リンドウも見られるようになりました。花があると癒されますね。 登りは更に急になり土嚢で補強された階段の道も出てきました。 喘ぎながら黙々と登って行きます。 休みながら登らないとしんどいわ 見上げたところに真っ赤な実の紅葉したミヤマシグレ? |
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頑張って登ると視界が開け、 前方に見えてきた稜線は、古寺山と小朝日岳~大朝日岳かしら 少しづつ紅葉も見え始めました。 |
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目の前に見えてきたのは、清太岩山とユーフン山かな ・ツルリンドウ ・シロバナニガナ |
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左にユーフン山、右に清太岩山 中央奥に竜門山と下ったところにポツンと見える竜門小屋 |
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ここからは展望の稜線歩きそして紅葉に足取りも軽くなります。 |
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慰霊碑があります。 あとひと登りで清太岩山(せいたいわやま)です。頑張って登ると |
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嬉しいことに山頂手前に咲き残りの可愛いアカモノが咲いていました。 ここまでコースタイムは3時間ですが…約4時間もかかっています。 アカモノを撮影していると単独の男性が追い抜いて行きました。 9時51分 ようやく清太岩山山頂1464.6m 三等三角点(見付川)にとうちゃこ 山頂標識はありません。 ここからは朝日の主稜線が見渡せ、 これまでの登りの疲れが一気に吹っ飛びました。 コンビニで買ったリンゴを食べます。まだここでは元気です。 |
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ここから眺めた秋の雲が素敵でした。 |
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10時5分ユーフン山に向けて歩き出します。 西斜面が真っ赤に紅葉しているのが見えます。 少し歩く度に深い赤やオレンジに彩られた木々に出会います。 |
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鞍部まで急な下りを降りると 紅葉の向こうには寒江山(かんこうさん)方面も望めます。 一気に下ってきた清太岩山を振り返ります。 |
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ユーフン山へはゆるいハイマツ帯の登り返しです。 素晴らしい紅葉を楽しみながらゆっくり歩いて行きます。 尾根歩きは気持ち良さそうですが、大朝日岳までまだまだ遠い 行けるか不安になりますが、行かなければ泊まれませんから頑張らなくっちゃ! ↓大朝日岳から明日下る小朝日岳の稜線 ↓竜門山から大朝日岳の稜線 |
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ユーフン山山頂が近づくに連れ紅葉の絨毯もますます鮮やかになり、テンションも上がります。 そして清太岩山からポツンと見えた竜門小屋がずいぶん近くに見えてきました。 |
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10時45分 花崗岩がの点在するユーフン山山頂(1565m) ここにも山頂標識はありません。 そのまま通過 |
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ユーフン山頂から竜門山~寒江山への展望 ここからコースタイム50分なんだけど~着くかしら 6月末~7月中旬にはヒメサユリが咲くようなので お花の季節にも歩いてみたいものです。 |
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大朝日岳方面の方はいくつもの深い沢になっていて 雪と水によって削り取られ豪雪地帯こその地形になっています。 |
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大きな奇岩 降りかえると二人は山座同定かな |
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この急登を登れば竜門山なんだけど、 素晴らしい紅葉なのに疲れてきてだんだん足が上がらなくなります。 |
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振り返ると下ってきた道と紅葉の絨毯が鮮やかです。 |
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遠くに薄っすらと写真ではわかりづらいですが、月山が見えますか |
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足元には咲き残りの花が元気をくれます。 ・タカネマツムシソウ ・ミヤマコウゾリナ ・イワカガミ ・ツルリンドウの赤い果実 |
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・ハクサンシャジン ・ミヤマクルマバナ ・ヤマハハコ |
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寒江山(かんこうさん)の稜線と手前に竜門小屋が見えています。 清太岩山で追い越して行った単独の男性はもうここまで下ってきました。 竜門山まで行って辺りの紅葉を楽しんで来られたようです。 何度も休みながらここまで来たので、大朝日小屋まで行けるか不安でしたが 男性から「大丈夫、行けますよ」と心強いお言葉をいただき あと少しの竜門山へ頑張って登って行きます。 |
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12時 大朝日岳・竜門小屋分岐にやっと着きました。 日暮沢小屋から約6時間やっと縦走路に出ました。 右に下れば竜門小屋そして以東岳への縦走路が続きます。 こちらの紅葉も素晴らしいとか |
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左(南)に行くとすぐ竜門山山頂(1688m)です。 ここも山頂標識はありません。さあここでお昼にしましょう 後ろからやってきた若い二人は少し先で休憩のようです。 おにぎりとみそ汁を持ってきたのですが、食欲がありません。 しかし何も食べないのでは元気が出ません。 なんとか味噌汁だけ食べました。 シマチマおいちゃんから梅干しもいただきました。美味しかった~ 30分あまり休憩して、重い腰を上げ 12時34分 まだ遠い大朝日岳を目指して出発~ 青空が無くなり、風も出てきました。 なんとか大朝日小屋に着くまでは雨が降らないでと願うばかりです。 |
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すぐに目の前のこの風景に歓声 これが東北の紅葉 一番いい時期に来れたことに感謝しながら進んで行きます。 緩やかな縦走路は素晴らしい紅葉とハイマツと笹のコントラストが続きます。 |
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咲き残りのハクサンイチゲがこの時期にまだ綺麗に咲いているのを見ることができました。 |
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振り返ると歩いて来た稜線と錦の絨毯に感動 何度も振り返ります。 6月中旬から下旬この稜線は 深田久弥さんの日本百名山にも記載のあるヒナウスユキソウが敷き詰めるように群生するそうで、 「牛に食べさせたいくらいに」咲いていたと書いてあります。 初夏には ミヤマキンバイやミネウスユキソウ、ウサギギク、ヨツバシオガマなど多種のお花畑になるよう 花の時期に歩いてみたいものです。 |
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・ミヤマリンドウ ・イワカガミ ・ハクサンシャクナゲ?の蕾 |
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むらくもは随分先を歩いています。 西朝日岳への最後の登りを頑張って登ると 13時57分 やっとこさで西朝日岳山頂(1814m)にとうちゃこ |
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西朝日岳山頂から南西を眺めると三角点のある1814.3mPです。 その三角点には下って登り返さなくてはいけませんので、今の私にはその元気はありません。 むらくもはどこかしら? 先を見ると草紅葉の中を大朝日岳のほうに下って行っています。 |
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西朝日岳からは大朝日岳の素晴らしい山容が望めます。 山頂手前に今日の目的地の大朝日小屋も見えます。 |
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以東岳(いとうだけ)への縦走路もバッチリ見えています。 稜線歩きは気持ちいいでしょうね。 |
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そして日暮沢小屋から竜門山への尾根も見えています。 よく登ってきたわ。 |
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この西朝日岳の下りも多くのお花が見られるそうです。 咲き残りの花がありました。 ・ハクサンフウロ ・ミヤマクルマバナ ・ヤマハハコとアカモノの赤い実 |
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・〇〇アザミ ・オヤマリンドウ |
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14時18分鞍部まで下るとそこには池塘がありました。 草紅葉の向こうには中岳と大朝日岳 随分近づいてきました。 |
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ここで下ってきた西朝日岳を眺めながら小休止 しばらくすると追い越した若者が下ってきています。 14時30分 大朝日小屋に向けて歩き出します。 |
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陽射しがないので綺麗な紅葉も映えません。 二人は元気にやってきますが… |
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・ヨツバヒヨドリ? ・アオノツガザクラ ・オヤマリンドウ終盤 |
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中岳の目の前に立ちはだかる急登を見て、また小休止 その時後ろから若者がやってきて追い抜いて行きました。 黒い雲が稜線にかかりだしました。 「小屋に辿り着くまでは、降らないで」と願い、気持ちだけ焦ります。 その時気分が悪くなり嘔吐、しかし食べてないので出ない 出したら少しは楽になるだろうと口に手を入れるがやっぱり出ない。 少しするとちょっとましになったので、ゆっくり登りだします。 |
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中岳は山頂まで登らず、直前から東の山腹を巻いていきます。 その登山道脇に遭難碑 「山商山岳部遭難の地」「昭和42年4月4日5日」「三君の霊ここに眠る」 草紅葉の山腹の先に見えたのは |
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雲にかかった大朝日岳 遠かったあの大朝日岳が目の前に見えて、少しホッとしました。 なんとか4時過ぎまでには小屋に辿り着けるはずです。 |
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金玉水分岐まで下って行きます。 15時46分 金玉水分岐です。 先ほどの若者は金玉水を汲みに下ったようです。 大朝日岳と大朝日小屋はもう少しです。 そこに小屋のほうから下ってきた男性が声をかけてきました。 この方は小屋の管理人で、金玉水に水を汲みに来られたようです。 小屋泊まりについて簡単に説明していただき、下って行かれました。 むらくもは先に登って行きましたが、 私はしんどくなってまた嘔吐 シマチマおいちゃんにも先に行ってもらって、 私は休み休みゆっくりと登って行きます。 |
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しばらくして管理人と若者はおしゃべりしながら、小屋へと登って行きました。 小屋近くにはまだ綺麗に咲いているタマネマツムシソウを見ることができ しんどい私には特に嬉しかった。 初夏にはイワギキョウやイブキトラノオのお花畑になるようです。 |
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ここから大朝日岳山頂まで15分 今の私には行く元気はありません。小屋へ進みます。 |
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小屋の前にある鐘から見える中岳を望み 16時11分 大朝日山頂避難小屋になんとか無事到着 今は早く横になりたいだけ |
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二階へいくとピカピカのフローリング 今夜の宿泊は、私達3人と若者2人の5名だけ、ゆっくり使えます。 前の週末は、60人の団体さんがきて、ロフトまで使っていっぱいだったそうです。 利用料は一人1500円 管理人さんがやってきて、いろいろお話をしてくださるのですが、しんどくて マットとシュラフを出してすぐに横になります。 まだ明るいので、むらくもだけ大朝日岳山頂へ |
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16時55分大朝日岳山頂 二等三角点 朝日岳 1870.7m (スマホでむらくも撮影) |
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↓歩いて来た稜線が見渡せます。 |
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17時9分むらくもが戻ってきて、しばらくすると雨が降りだしてきました。 夕食の準備をはじめるといい匂いがしてきますが、さっぱり食欲はありません。 なんとか味噌汁だけ飲んで、シュラフの中に入ります。 管理人さんはまた若者のところにやってきてしばらくお話しされていましたが、私は夢の中へ |
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第2日目(9/28)へ | |
朝日連峰 清太岩山1465.1m・竜門山1688m・西朝日岳・大朝日岳1870.7m(山形県)その1 |
◆ 2017年9月27日(水)晴れ~9月28日(木)雨 ◆ メンバー シマチマおいちゃん・むらくも・ピオーネの3名 |
◆ 9/27 日暮沢小屋5:50-清太岩山9:41/10:08-竜門山11:59/12:37-西朝日岳13:57-大朝日小屋16:06/16:44 -大朝日岳16:50/17:00-大朝日小屋(泊)17:09 (約10時間15分昼食休憩含む) ◆ 9/28 大朝日小屋6:23-銀玉水6:50-小朝日岳分岐7:49-古寺山8:56/9:06-三沢清水9:27 -古寺鉱泉分岐10:26/10:30-林道終点-日暮沢小屋13:05 (約6時間30分休憩含む) |